電力の自由化によるお得なサービスやリスクなど
一般家庭や小さな商店が使用する低い電圧に対する電力も自由化されて、それぞれの使用状況に応じたサービスが選べるようになりました。
これまで限定的だった地域電力会社も含め、電力小売業者はこれまでにない斬新なプランで消費者のニーズに応えようと競争しています。
例えば、都市ガス会社による電気とガスのセット申込みによる割引、石油元売り会社によるガソリンの割引、通信会社による携帯電話使用量の割引など各企業の強みを生かしたプランがあります。電気以外の費用で気になる出費があれば、電気とセットにすれば今までよりお得に使えるでしょう。
ただ心配もあります。電力の自由化によって発電から小売り全てを従来の電力会社以外が行うとなると停電などは起こらないのでしょうか。
家庭の電気は、人の命を預かる医療や高品質な製品製造に必要な電力と異なるとはいえ、しばしば停電になるようでは不便です。
こうした心配を取り除くため、電力をいくつかの部門に分けており、電気を生む発電部門と電気を消費者に届ける小売り部門は自由化され、電気を送ったり電力を消費者のために変更するといった送配電部門は従来のまま維持されます。
特別な設備や技術を要する送配電部門が維持されることで、停電などのリスクを減らすとされます。したがって、電力の自由化によっても発電から小売りまで全てを電力小売業者が行うわけではありません。だからこそ消費者が自由に電力小売業者が提供するサービスを選んでも安心なのです。
新たな電力会社への切り替え方法は簡単で、現在の電気の検針票にある必要事項を新契約会社に通知すれば、別途解約手続きの連絡を取らなくて済む場合がほとんどです。
特にその会社の別のサービスを利用していれば本人照会などの手間も省けます。また新規契約時の疑問として、集合住宅に住んでいる場合に一世帯だけ別の電力会社を選べるのかとか、賃貸の場合に賃貸人の承諾は要らないのかといったものがありますが、その世帯主名義で電気の契約をしていれば、集合住宅でも賃貸でも自由に電力小売業者を選べます。
万が一、新契約会社の電力小売り経営が上手くいかない場合でも、直ちに電気が打ち切られるわけではなく、従来の地域電力会社が供給を維持してくれます。電力の自由化によるリスク管理は維持されつつ、消費者のライフスタイルに合ったプランが選べるので、賢く利用すればこれまで以上に安く便利に、電気やその他のサービスが利用できます。
電力小売業者のプランを一度は比較してみる価値はあるでしょう。
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