電力の自由化によって誰が得をするのか?
電力の自由化によって誰が得をするのかというと、我々消費者ということです。もちろん利益が出るということではありませんが、これまでの独占状態と比較すると、我々消費者は大きなメリットをこの電力の自由化によって得ることができるようになります。
今始まっているのは、電力小売業者を選択して選ぶことができるという、いってみれば、電力の自由化の初期の段階のような者ですが、これでもかなりの進歩といってもいいかもしれません。
というのは選択をすることが出来るのと出来ないのとでは正反対のことだからです。電力小売業者でも選べるということは、そこに自由競争が発生します。
すると、料金を不当に値上げしたりすることは出来なくなるのです。何故ならそんなことをすれば、すぐに消費者は他社を選択するようになるからです。これまで電力の自由化がなされていなかった時には、電気料金を値上げするといわれても何もすることは出来ませんでした。そのため、電力会社は自由に価格を決めることが出来たのです。
これではまずいということが公になったのが東北の大震災でした。
この時に原発は大きな被害にあったのですが、電力会社の責任にも関わらずに電力料金は値上げされてしまいました。それでも市民は何もできないというとんでもない状況になったのです。
このような状況がなぜ生まれたのかというと、それは選択をすることが出来ないからでした。選択が出来ればこのような不当な値上げは誰も許しませんから、そのようなことをする電力会社はどんどんと選択されなくなるということになったはずなのです。場合によっては、あのような忌まわしい事故すら防ぐことができたかもしれません。それぐらいに選択が出来るということは大きな監視の力となるということです。
この力がどれぐらいの大きなものかというと、一つの会社ぐらいは簡単につぶせる力があります。
例えばリコールというものが起きるようなことがあると、あっという間にその会社は危機に瀕することになります。
これは、市場では当然のことです。これが起きるのは選択権があるので、リコールを起こすような会社からはモノを買わなくなるということで、あっという間に会社など無くなってしまうことになるわけです。
ですから、電力の自由化によって得られるこの選択権というのは大きな意味があるということです。当然選択される企業はサービスの質の向上に努めますから、事故なども起こさないように最大限の注意を払うことになります。
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